話数単位で選ぶ、2021年TVアニメ10選
「話数単位で選ぶ、2021年TVアニメ10選」ルール
・2021年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない
- ワンダーエッグ・プライオリティ 7話『14歳の放課後』
- BLUE REFLECTION RAY/澪 22話『となりあわせの死』
- スーパーカブ6話『わたしのカブ』
- ラブライブ!スーパースター!!9話『君たちの名は?』
- 俺だけ入れる隠しダンジョン 5話『ハーレムの行く末』
- チート薬師のスローライフ 1話『その1猛烈ポーション その2ランデンフラワー茶 その3ボタニカル消臭液』
- 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X 8話『お見合いしてしまった…』
- takt op.Destiny-タクトオーパス-6話『朝陽-Rooster-』
- ひぐらしのなく頃に 業19話『郷壊し編其の弍』
- 精霊幻想記 2話『王立学園』
ワンダーエッグ・プライオリティ 7話『14歳の放課後』
脚本:野島伸司
絵コンテ:小林麻衣子
演出:小林麻衣子
作画監督:鄧 佳湄
過去を悔やみつつも図太く生きているリカの母親。そんな母親の心情を察しながらも、拒絶するリカの姿に思わず自分を投影してしまいます。内心グチャグチャになり、なりたかった姿に囚われ、やらなければいけないことに苦しみ、気持ち悪くなっているんだろうなと子どもの自分としては勝手に分かった気になって同情の目を向けるわけです。だからといってこちらとしては恨み節はたくさんあるので拒絶するんですけどもね。
拒絶はすれど譲歩はする。巣立つにしても色々とお金も掛かりますし面倒ごともありますから、脛は齧れるうちは齧っとかないとですね。
『22/7 あの日の彼女たち』若林信監督×脚本:野島伸司、そしてラインPは名物(?)制作進行からステップアップし、クローバーワークスでも遂にラインPとなった梅原翔太PD。メインスタッフからしてとても楽しみにしてましたし、2021年を騒がせたアニメだったのではないでしょうか。自分としては、若林監督を擁する梅原P班、主人公ちゃんのデザイン、作品の題材などからしてあったかもしれない『TVアニメ22/7』の幻想を見てしまいましたね。
BLUE REFLECTION RAY/澪 22話『となりあわせの死』
脚本:水上清資
絵コンテ:森川さやか
演出:所俊克
総作画監督:坂本哲也,村上雄,出野喜則,谷川政輝
毒親見本市と一部では囁かれている本作ですが、終盤にきてここで娘をカルト教団の広告塔にして、精神的にも肉体的にも虐待行為を行う親が出てくるとはインフレが過ぎてる…。そのような環境下からの紫乃の「守ってほしいのは想いじゃない。現実です」と悲痛な叫び。少女たちの想いに向き合い、そして寄り添うことを主題とした本作への最大の問いかけを提示した回でした。あまりにもショッキングな内容で、今でも正直受け止めきれていません。紫乃の心情に呼応した痛々しい画面作りが全編にわたって施されており、視聴後の憂鬱感は半端なものじゃなかったです。
パッケージリテイク版が配信されるようで、楽しみです。
\全編リテイク版一挙放送決定🎉/
— TVアニメ『BLUE REFLECTION RAY/澪』【公式】 (@BRRAY_anime) 2021年12月30日
*⃣初解禁!ニコニコ生放送で全編リテイク版『BLUE REFLECTION RAY/澪』全24話を一挙放送
1~12話一挙放送
放送時間: 01/15(土) 18:00-23:10
▶️https://t.co/exJ2L0I0Ol
13~24話一挙放送
放送時間: 01/16(日) 18:00-23:10
▶️https://t.co/vfCtgD0UKI
#ブルリフR pic.twitter.com/5Qt3N48Jdu
ブルリフRってかなり変なアニメだとは思います。やはり視聴する際の最大の難点はとっつきづらさでしょうか。クオリティも正直良いとは言えません。しかし少女たちの想いに向き合い。丁寧に描写を積み上げていった2クールはとても充足感あるものなので是非見て欲しいなと思うばかりです。
ブルリフRきっかけに久々にCSゲーに手を出しました。『幻に舞う少女の剣』すっごい面白かったです。白井日菜子さんに夢中になってしまいました。現在『ブルリフT』をプレイ中なのですが中々時間が取れず全く進められてません…一度フォトモードやるとすごい時間経ちません?
またブルリフRといえば個人的には1クール目ED『最深』に心を打たれました。作詞・作曲を担当されたsyudouさんへの見方が変わりましたね。歌詞自体はとても辛気臭いものですが、ネガティブな自分への向き合い・受け止めを歌ったこの曲は、聴くとどことなく心強さが得られますし、開放感・清涼感を感じられます。また、ED映像がまた素晴らしいんですよ!特にサビからの画面の美しさにはハッとさせられます。ブルリフRの撮影処理は本来このED映像を志にしにていたのかと個人的に勘ぐっています。
スーパーカブ6話『わたしのカブ』
脚本:根元歳三
絵コンテ:平池芳正,相浦和也
演出:相浦和也
総作画監督:齊藤佳子,井上英紀
ワイドショーでも取り上げられた問題の回。
この回は小熊と礼子の悪友感強い関係性がでていてすごく好きです。
「危ないからやめといたほうがいいわよ」
「やっぱり危ないかな」
「やめろって言われたらやめる?」
「次からやめるかな」
バイクで修学旅行先まで行くという常人じゃ早々踏み切れない事に対してのこのやりとり。めっちゃいいですよね。この件で揃って先生に説教されてる姿や問題になったラストの軽犯罪シーンなど、2人で社会規範を飛び越えていく様はある種の絆のようなものを感じます。ここら辺匙加減次第ではウェイ系のようになってしまいそうですが、悪友感に留めてるスタッフ陣の手腕が素晴らしいなと思います。
学生時代の思い出としてピックアップされやすい修学旅行でここまで濃いエピソードだらけなのは滅茶苦茶青春していてまぶしいです。
余談ですけど、スーパーカブのパッケージcmにて「あなたと出会って世界が変わった」というナレーションがあるんですけども、編集からして”あなた”はカブではなく礼子を指してるように自分には思えて仕方なかったんです。
ラブライブ!スーパースター!!9話『君たちの名は?』
脚本 花田十輝
絵コンテ・演出 大島克也
総作画監督 斎藤敦史,佐野恵一,冨岡 寛
プリチャンにて頭ひとつ抜けた画面作りをされていた大島克也さんによる待望のラブライブ!コンテ・演出回。箸休め回におけるハイテンションなコメディ演出において氏の手腕は光りますね!とくにインスタライブ(YouTube LIVE?)パートなどは氏の特徴的が色濃く出ていたように思います。キャラが次々とスライドインしてきて動き回る様は、わちゃわちゃ感が強く出ていて観ていて楽しかったです!大島克也さんの今後のお仕事にも注目していきたいです。
俺だけ入れる隠しダンジョン 5話『ハーレムの行く末』
脚本:猪原健太
絵コンテ:喜多幡徹
演出:割田圭介
総作画監督:上武優也
ハーレム自慢大会という名前だけでも頭悪い大会、中身は喪男がルッキズム丸出しに採点していく令和の時代に逆行したもの。今後もこの手のアニメが新たに作り続けられるか気になります。
夜深い時間まで起きて、ちょっとえっちで頭悪いアニメを視聴するのは正しく深夜アニメを観ている感じがしてとても充実した気分になりますね。
チート薬師のスローライフ 1話『その1猛烈ポーション その2ランデンフラワー茶 その3ボタニカル消臭液』
脚本:金杉弘子
絵コンテ:佐藤まさふみ
演出:佐藤まさふみ
総作画監督:住本悦子
女児アニメのような作風をしていて、実際にメインスタッフは女児アニメ畑の方々である本作。少々毒っぽい要素を含んだ作風にはかつてのドアサアニメやサンリオアニメを思わせるところがあってわたしの趣向にドストライクなアニメでした!女エルフ萌え〜〜出来る話や媚薬、森脇監督コンテ回、思春期の女の子話などなど印象に残っているエピソードは山ほどあるのですが、その中でも初っ端から心を掴まれた1話を今回は選びました。画像にもあるメンヘラさんの登場シーンで一気にドツボにハマりましたね!新アニメ視聴1話でこのメンヘラさん登場のインパクトは早々忘れられないですね。
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X 8話『お見合いしてしまった…』
脚本:笹野恵
絵コンテ:戸澤俊太郎
演出:戸澤俊太郎
総作画監督:大島美和
年末滑り込みで視聴して滅茶苦茶画面がいい!!となった回。
煌びやかに施された画面に目を奪われてしまいます。背景美術の素晴らしさを際立たせる画面作り、さらには彼、彼女が抱える障害を背負い、祝福するかのように光の十字架が立てられた画面は滅茶苦茶エモいです!盛大にに舞う花びらもとても印象的でエモーショナルなものでした!!
takt op.Destiny-タクトオーパス-6話『朝陽-Rooster-』
脚本:𠮷村清子
絵コンテ:佐藤雅子
演出:金子貴弘,下司泰弘,西山壮海
総作画監督:菅野利之,高原修司
なんとなく視聴していたエピソード全体に漂う雰囲気が心地良い。視聴後、余韻に浸り今回良かったな〜としみじみ思えた回でした。
タクトオーパスといえばマッドハウス福士P班によるアクション作画がウリでもある本作ですが、この回のような箸休め回でもしっかり火力あるエピソードを出せるのは強いですね。
ひぐらしのなく頃に 業19話『郷壊し編其の弍』
脚本:ハヤシナオキ
絵コンテ:川口敬一郎
演出:間島崇寛
総作画監督:渡辺明夫,岩崎たいすけ,柳沢まさひで
2021年最高のエンタメアニメとしてお馴染みのひぐらしのなく頃に 業/卒。3クールの尺で描かれた壮大でちっぽけな百合アニメであった本作には、黒幕:沙都子発覚から毎週の楽しみでした。ギリギリまで鉄平更生回と悩みましたが、2人の関係性に変化が訪れるこの回を選びました。沙都子に感情移入してしまいますね。
精霊幻想記 2話『王立学園』
脚本:広田光毅
絵コンテ:竹之内和久
演出:本間修
総作画監督:油布京子,中村統子,上野翔太
かわいい!セリア先生がとにかくかわいい!!
作画がいいストーリーがいいなどアニメを語る上で重要視されてることは色々とありますけど、キャラの可愛さはアニメにおいて重要だよな〜とこの話を観ると思ってしまいます。魅力的なキャラが1人いるだけでそのアニメへの視聴意欲って滅茶苦茶上がりますね。
セリア先生とリオくんの関係性に焦点を当ててもすごく少女漫画っぽさ(?)あるものでいいな~~~!!となりました。弟のように接していた男の子がいつの間にか自分より背も高くなり、知らず知らずのうちに恋愛対象として意識しつつあるところに、偶然その男の子が告白されている場に出くわして複雑な想いに……。そんなシチュに、セリア先生の反応かわいい~!!と思うのと同時に、セリア先生視点でアニメに没入してるかのような感覚もあって楽しかったです。
2期制作決定ということで、来年以降もセリア先生を観れるのがとてもうれしいですね!